説明文や論説文は筆者の主張が主な内容です。ですから筆者が何について何と述べているのかを把握しないと正しく解答できません。そのため、説明文や論説文を読む際にはまず次のことを正確に読み取ることが大切です。
・筆者が何を述べているのか(=話題)
・結局のところ筆者が何を言いたかったのか(=結論)
普通の文章であれば話題や結論のある場所はほぼ決まっていますので話題や結論を把握することはそれほど難しい話ではありません。
話題を正しく読み取るには
話題は第一段落で示されていることがほとんどです。具体例から始まる文章もありますがこの場合は具体例が終わった後に話題が書かれます。
話題を示す際によく使われる表現があり、「~について」という表現がそれに当たります。また、「~でしょうか」「~だろうか」といった問いかけ文も話題の提示になります。表現ではありませんが初めの段落でくり返し出てくる言葉も話題になることが多いです。
【話題を読み取るために注目する場所】
1.第一段落
2.「~ついて」「~とは」といった表現
3.問いかけ文(「~でしょうか」「~だろうか」など)
4.くり返し出てくる単語言葉
また、話題は結論を書く前に読者に再度確認するために結論の前にかかれることもありますので結論の書かれている段落にも気をつけてください。
話題が変わる場合もある
ひとつの文章の中で話題が一つでない場合もあります。筆者が自分の主張を詳しく説明するためにそれまでとは異なる視点で書く場合があります。それに気がつかずに同じ話題だと思って読んでいると文章の意味が分からなくなります。
ただ、話題が変わる際には「ここから話題が変わりますよ~」というサインが書かれます。よく使われるものは、転換の接続詞(ところで、さて、では など)です。こういった接続詞がでてきたら「話題が変わるんだ」と思ってそこから先を読んでください。
結論を正しくとらえるには
結論は文章全体を見たときに最後のほうの段落に出てくることがほとんどです。塾のテキストには文章の組み立てとして「頭括型」・「尾括型」・「双括型」といったものが紹介されているものもありますが、入試で出題される文のほとんどが「尾括型」といってもいいと思います。
ちなみに「頭括型」とは初めに話題を結論が書かれるタイプの文のことをいい、「尾括型」とは初めに話題、終わりに結論が書かれるというタイプの文、「双括型」は初めに話題と結論が書かれ再び終わりで結論が書かれる文のことです。
たしかに「頭括型」や「双括型」の文もあることはありますが出題されることは少ないので話題は第一段落に書かれて結論は最終段落に書かれると覚えておいて良いと思います。
また、結論が書かれる段落や文の見つけ方ですが、換言の接続詞(つまり など)や「このように」といった語が出てきたら要注意です。これに注意をしておけば比較的見つけることが容易になると思います。
【結論を正しくとらえるに注目する場所】
1.最終段落
2.換言の接続詞(つまり、ようするに など)がある文
3.「このように」といった指示語で始まる文
たまに最終段落は筆者の提言(「~してはどうだろうか。」など)がされる文章もあります。これも結論といえなくはないのですが、このような場合は最終段落のもう一つ前の段落が結論段落になることが多くなっています。