物語文の読解

大きな出来事に注目する

投稿日:2018年4月15日 更新日:

物語文で最も重要なことは登場人物の心情とその変化です。そして心情は大きな出来事によって変化するため大きな出来事に注目することが大切です。

基本的に物語文は[できごと]⇒[心情の変化]⇒[行動]のくり返しです。ですからどのようなできごとが心情に変化を与えたのかをとらえることが重要です。物語文では心情とできごとはかならずつながっているということを覚えておいてください。

できごとから心情の変化を読み取ってみる

(場面説明)
ミキが銀河の落とした教科書を拾ってあげた事に対し、銀河がミキに「俺の教科書に触るなよ汚いから」といった場面です。

(本文)
「ふん」ミキちゃんが鼻先で冷たく笑った。そこへ通りかかったのはエリカちゃんだった。気色ばんで身構えている銀河を鼻先で笑ったミキちゃんは口をきゅっと閉じたまま、手にしていた社会科と算数の教科書を目の高さほどに持ち上げると思いっきり校庭にたたきつけた。

しばらく雨が降っていなくて埃ぽかった校庭に砂ぼこりが上がった。「あっいけないんだ」通りがかったエリカちゃんが驚いて、そう言った。

(設問)
下線部「通りがかったエリカちゃんが驚いて、そう言った」とありますが、なぜですか?最も適切なものを次の中から選び記号で示しなさい。

ア)ミキちゃんが乱暴に教科書をたたきつけたから。
イ)普段のけものにされているミキちゃんが銀河君に逆らっているから。
ウ)ミキちゃんに教科書を投げつけられて銀河君が怒っていたから。
エ)親切に拾ってくれたのに教科書を校庭にたたきつけたから
オ)銀河君がミキちゃんに笑われて身構えているから

ここを読んだあなたはすぐにわかったと思います。ちなみに解答はアです。エリカの心情の直前にある出来事は、「ミキちゃんが教科書を校庭に叩きつけたこと」です。そのことが書かれているのは選択肢のアしかありません。書かれていることを忠実に答えれば正解になります。

この問題は実際に入試に出された問題なのですが、「出来事に注目する」という考え方さえ知っていればいとも簡単に解けてしまいます

時間の変化に気をつける

時間の変化を読み取るためには当たり前ですが時間描写を読み取ることが必要です。ほとんどすべての物語文で時間描写というものはかならず書かれています。それらを丁寧に拾っていき、時間が変わったらチェックする習慣をつけることが大切です。

【時間を表す言葉】
・1日の時間帯…朝、昼、晩、夕方、午前中、午後、具体的な時間(○時) など
・1日単位の時間…今日、昨日、明日 など
・季節や時季…春、夏、秋、冬、正月、夏休み など
・時間の経過…1年前、しばらくたって など

時間の変化を考えるときにはその物語の時間を現在と考えて、そこから見た時に過去なのかそれとも未来なのかを考えるようにしてください。ただし、未来とも過去とも言えな時間が存在します。主人公の空想などですが詳しくは「物語文の内容が分からなくなったら」で説明します。

性格によって登場人物の心情は変わる

注意していただきたいこととして性格によって心情は変わるということです。実際の生活で考えれば分かることですが同じ出来ごとでも人によって感じ方は様々です。

例えばテストで点が悪かったときのことを考えていましょう。中には「次は頑張ろう!」と思う人もいれば「やっぱり俺はダメだ」と思う人もいます。このように同じできごとでも変化する心情は異なります。

物語文が苦手な子はここで「俺なら私ならこういう気持ちになる」で答えてしまいます。もし、物語の人物と同じ性格であれば正解するかもしれませんが、まったく考え方が違っていれば当然正解することはありません。

くり返し書いていますが自分の考えで答えてはいけません。物語文は[できごと]⇒[心情の変化]⇒[行動]のくり返しということがポイントです。登場人物の心情の変化はかならず行動になって表われてきます。

ですから、行動をしっかりと確認してから答えるようにしてください。物語文では「できごと・心情・行動」を1つのセットとして読み取っていく必要があります。そのためにも普段からどこで1セットになっているかを考えながら読むようにさせてください。

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