語彙力よりも推測力
国語において語彙力というものは非常に重要な要素を占めています。しかし、語彙力よりも重要なものは推測力だと私は考えています。
というのも、どんなに語彙力を増やしてもすべてをカバーするというのは非常に困難ですし、小学生が中学受験の問題文を読んで知らない言葉に出会わないことはまずありません。ですから知らない言葉に出会ったときにどのように対処するのかが重要になります。
そこで必要となってくるのが推測力です。知らない言葉が出てきても「自分の知っている言葉で似ているものはないか?」と考えたり、「話の雰囲気からこんな意味ではないか?」と予想したりできるかです。
似ている・知っている言葉に置き換える習慣を
例えば、「秘匿」という言葉が文章に出てきて意味が分からなかったとします。ここで推測するわけですが、自分の知っている言葉で似ているものを思い浮かべます。すると、「秘密」という言葉がおそらく思い浮かぶと思います。
そしたらもうそれでいいのです。自分で「秘密」という言葉に似ていると思えばそれにおきかえてしまいます。たとえ、結果として意味が全く違ったとしても気にすることはありません。そもそも意味が分からなかったのだからたとえ間違えても失うものは何もありません。
少なくとも熟語のどちらかの漢字が同じであれば大きく意味が異なる可能性は少ないです。大切なことは自分の感覚を信じることです。知らない言葉が出てきたときにすぐに意味を教えてしまったり辞書に頼ったりせず、まずは自分なりに意味を想像して推測する力を養っていくようにしてください。
普段から分からない言葉が出てきたときに推測する習慣をつけておくとテストのときに知らない言葉に出会っても自分なりのニュアンスで読んでいくことができ、分からない言葉に嫌気がさして読む気を失うということも少なくなっていきます。
時には無視することも有効な方法です
分からない言葉が出てきて、想像すらつかないときには無視するのも一つの方法です。言葉の一つや二つ無視したところで文章全体の意味はたいして変わりません。知らない言葉に惑わされるぐらいなら無視して先に進む方がだんぜんマシです。
確かに名詞や動詞を無視するのは危険ですが、形容詞・形容動詞など修飾する言葉はあくまで補足に過ぎませんから意味が大きく変わる可能性はそれほど高くありません。
また、名詞や動詞であっても重要な語句であれば繰り返し言葉を変えて書かれます。そのうちのどれか一つでも意味が分かれば文章の内容をとらえることが可能です。
怖いのは知らない言葉が出てきているから文章も難しいに違いないと感じることです。読解に必要なことは一文一文にとらわれることではなく文脈をつかみみとることであり、結局この文章は何が言いたいのか?が分かれる程度の語彙があれば十分です。
分からない言葉は無視する。
そのくらいの意気込みで文章を上から見ることが文章の内容を理解するコツでもあります。
とはいえ、最低限の語彙力はつけてください
ただ、基本的な語彙がないとやはり話にはなりません。最低限の語彙力は必要ですから言葉の数を少しずつでも増やしていくことは大事です。
語彙力を増やすためには1度目にした語句はニュアンスだけでもいいので覚えることです。しかし、あまりに基本的な語彙力が少ない場合にはそれだけでは補い切れませんのでどうしても語彙の問題集などで語彙をためていくことも必要です。
語彙の勉強をしていく際の注意点は細かい意味にとらわれないことです。なんとなくのニュアンスが取れればそれで十分です。
それでは不安を感じるかも知れませんが、大人だって同じようなものです。言葉の雰囲気は分かるけれど上手く説明できないということがたびたびあると思います。それでも十分文章の意味がとれることはあなたも経験済みだと思います。
自分にできないことをお子さんに求めるのはあまりに酷というものです。数は少ないけれど確実に意味が分かるよりもなんとなくでも多くの言葉を知っている方が、文章の意味を取るという面でははるかに有効です。
語彙力はすぐに身につくというものではありません。受験当日までに覚えるというぐらいの長期スパンで毎日少しずつ補っていってください。