文章理解には知識が不可欠
国語が苦手な原因として語彙力不足ということをよく言いますが、それ以上に知識不足というのも大きな要因として挙げられるのではないかと思います。持っている知識の量は文章の理解度に大きな影響を及ぼします。まったく知らないことよりも多少は知っていることが書かれている文章の方が理解しやすいことは言うまでもないと思います。
この知識不足というのは非常にやっかいです。知識は一朝一夕に身につくものではなく、また目に見えて効果が上がるものでもありません。あまりに不足していてどこから手をつけていいのか分からないなんてこともあるでしょう。
知識は勉強して覚えるというよりも日常生活で入れていくしかありません。ありきたりな方法になってしまいますがテレビのニュースや新聞などを意識的に見たり読んだりしてそれについてお子さんなりに自分の意見を持たせることが大切です。
聞いてなくてもいいからとりあえず説明してあげる
テレビや新聞のニュースなどを見ていると、「この前の問題に出ていたような内容だな」と思う内容を目にすることがあると思います。そんなときにはぜひともそれを話題にしてお子さんと話すようにしてみてください。
お子さんはそんな内容の文章を読んだ記憶もないしあなたの話も聞かないでしょう(笑)。それでもかまいませんので根気強く続けてください。一瞬、不毛に思える作業ですが、どこでそれが生かされるかは分かりません。
たしかにその時はまったく興味がないので聞いていないかもしれません。しかし、本番で「そういえばいつかお母さん(お父さん)が話していたなぁ」と思い出して文章が読めたということが起こりうるのです。(実際にそういう子がいます。)
知識を蓄えることはすぐに結果がでるものではありません。しかし、積み重ねればお子さんにとって大きな力になりますので信じてつきあってください。
とりあえず小学生新聞から
とはいえ、なかなかテレビのニュースや新聞だととっつきにくい面もあります。そんなお子さんは小学生向けの新聞を発行している新聞社もあるのでとりあえずそこからスタートするのもよいのではないかと思います。なお、小学生新聞は朝日新聞と毎日新聞から発行されています。
【朝日小学生新聞と毎日小学生新聞の比較】
・朝日小学生新聞
⇒ルビや大き目の活字を使用され、また中学受験を意識した紙面づくり。 過去に朝日小学生新聞に掲載された記事が問題として使用されたことがあります。 料金は1か月あたり¥1,720円。
・毎日小学生新聞
⇒ニュース・ことばの力・理数の考え方など幅広い記事が掲載されています。 読者参加型のコーナーや小説などお子さんがとっつきやすい紙面づくり。 料金は1か月あたり¥1,430円。
普通の新聞と同様、どちらがいいかはお子さんの好みにも左右されます。私見ですが読みやすさ・料金では毎日、中学受験向けという点では朝日だと思います。