指示代名詞の理解は読解において非常に重要です。
設問として指示代名詞の内容を聞かれるからということだけではなく、 指示代名詞の内容を取り違えると文章を把握する上で命取りになるからです。
指示語をしっかりと理解するために必要なことは次の4つです。
1.指示語の内容は前から探す
2.指示語の距離感をつかむ
3.複数と単数を意識する
4.文章の体言化
順に説明をしていきます。 |
指示語はほぼ間違いなく前にあるものを指しています。
その証拠に「それとって」と人から言われたら
あなたはかならず自分の目の前の物の中からとるはずです。
文章中でもおなじです。 指示語が出てきた場合はかならず指示語より前を探してください。 |
次は「これ」、「それ」、「あれ」の違いについてです。
この3つの違いは簡単に言えば距離の違いです。
指示語と指示語が指す内容によって「これ」、「それ」、「あれ」の使われ方が変わります。 距離が一番近いものが「これ」、一番遠いのが「あれ」、中間が「それ」になります。
設問で指示語の内容が聞かれていたら指示語の種類で場所の見当をつけてください。
傍線部⇒「これ」⇒⇒⇒「それ」⇒⇒⇒⇒⇒「あれ」
上のようなイメージを持っていただければと思います。 |
指示語で気をつけなくてはならない3つ目のポイントです。
それは『単数』と『複数』。
当たり前ですが単数は1つ、複数は2つ以上です。
指示語にも単数を示す指示語と複数を示す指示語があります。
「これ」、「それ」、「あれ」は単数なので指すものは1つですが、
「これら」、「それら」、「あれら」は複数なので指すものは2つ以上あります。
意外と重要なポイントですのでしっかりと意識するようにしてください。
例)
記憶の過程は記銘、保持、想起という流れになっています。
「記銘」とは情報を頭に入れることをいい、「保持」とは情報を頭に残しておくことです。 そして、記憶において最も重要なことが「想起」といわれる情報を思い出すことです。
記憶力を鍛えるためには これら の能力を鍛えることが何よりも重要です。
さてここで問題です。
下線部の「これら」を指すものは何でしょうか?
「想起」もしくは「情報を思い出すこと」と答えた方は不正解です。
単数と複数が重要ですよといったのはこういうことです。
『これら』は複数ですから解答も複数なければいけないのです。
ということで正解は「情報を頭に入れ、保存し、思い出すこと」になります。
大切なことですのでしっかりとお子さんに意識させるようにしてください。 |
指示語で重要な最後のポイントが「文章の体言化」です。
通常、指示語の内容を問われたときは名詞の形で答えなくてはいけません。
例)
企業は自動車やテレビや冷蔵庫など新らしい製品が次々と発売する。
それを買うためには古い製品を捨てなければならず捨てたものの大半がゴミになる。
さて、問題です。
下線部の「それ」が指しているものはなんでしょう?
こういった問題の場合、文章をそのまま指示語に当てはめることは出来ません。 それ」は指示代名詞ですから 『名詞』 にしなくてはならないのです。
これを 『文章の体言化』 といい、次の順序で行います。
1.名詞を最後に持ってくる
2.形容詞・形容動詞はそのまま名詞の上にくっつける
3.動詞は主語とくっつけて名詞の前に持ってくる
4.主語を「○○が」か、「○○の」の形に変える
実際にやってみましょう。
上の例の「それ」が指すのは
『企業は自動車やテレビや冷蔵庫など新らしい製品が次々と発売する。』という部分です。 これを上の1〜4の手順で 『文章の体言化』 を行います。
1.製品
2.自動車やテレビや冷蔵庫など新しい製品
3.次々と発売する自動車やテレビや冷蔵庫など新しい製品
4.企業が次々と発売する自動車やテレビや冷蔵庫など新しい製品
以上のような手順で文章を体言化していくと正しい解答になります。
文章の体言化はすべて上の1〜4の手順で行えますのでしっかりとマスターしてください。 |