【国語の達人】中学受験の合否は国語で決まる!読解力を上げる勉強法

登場人物の心情とその変化をつかみとる

物語文で最も重要なものが登場人物の心情です。
登場人物(特に主人公)の心情を読み取ることで物語の流れも理解しやすくなりますから
心情の読み取りと心情の変化さえできれば物語文はもらったも同然です。

登場人物の心情は文章中で直接表現される場合と間接的に表現される場合とがあります。
このうち間接的な心情を読み取ることが難しく物語文が苦手な子はここでひっかかります。
ですからここでは間接的な心情を中心に読み取り方を説明してきます。

心情を読み取るために注目する場所

物語文で登場人物の心情が書かれている場所は主に次の5か所です。
文章を読んでいく時には常に気にしながら読んでいくと心情が読み取りやすくなります。

1.心情語
 (1)文末表現にあらわれる心情語
   例)少しだけ大人になったような気がした。
 (2)気持ちを直接表す言葉
   例)自分一人ではないと知り安心した。

2.会話文
  ⇒口調や内容から話し手の心情を読み取ることができます。
   例)父は「もうお前のことなど知らん!」と言い放ち席を立った。(怒りを表しています。)

3.登場人物の動作や行動
  ⇒行動や体の部位を使った慣用句などで登場人物の心情が描かれます。
   例)少年は肩を落としながら家路についた。(がっかりした心情を示しています。)

4.登場人物の表情や態度
  ⇒喜怒哀楽を示す表情の表現や態度で心情を表現することがあります。
   例)母はテストの結果を見てまゆをつりあげた。(怒った様子を示しています。)

5.天気や象徴などの情景描写
  ⇒天候の変化で心情の変化を示したりシンボルによって暗示することがあります。
   例)急に空を雨雲がおおいはじめた。(何か良くないことが起こる暗示です。)

心情語に注目する

心情語には文末に表れる場合と気持ちそのものが書かれる場合の2種類があります。
どちらも直接的に心情を表しているので分かりやすいと思います。
心情語に注目するときに大事なことは誰の心情なのかをかならず確認することです。

(1)文末表現にあらわれる心情語
 ⇒「〜と思う」、「〜と感じる」、「〜と考える」、「〜したい」、など。

(2)気持ちを直接表わす言葉
 ⇒基本的には喜怒哀楽表現になります。
  「うれしい」、「不安だ」、「さびしい」、「うらやましい」、「つらい」など。

心情語は基本的には主語になっている人物の気持ちを表しています。
※文章の主語ではなくあくまで心情語に対する主語ですので気をつけてください。

例)私は父の愉快そうな顔をぼんやりと眺めていた。
 ⇒この文章では主語は「私」ですが、『愉快』という心情語の対象者は「父」です。
  よって、この文章では父の心情しか表現されていません。

※この例文は分かりやすいですが実際には修飾する文が間に入ったりして
  もっと複雑な文構造になっていることもありますので注意して読むようにしてください。

会話文は会話の主と口調に気をつける

物語文では人物に自分の気持ちを会話にすることで表現します。
日常生活で何かいいことがあっても「やった〜!」など口に出すことはあまりありませんが、
物語文では人物の気持ちを説明するためにささいな心情も会話文で表現します。

会話文で心情を読み取るためにはまず会話の話し手を確認することです。
特に会話が連続して続く場合は要注意です。
かならずしもお互いが交互に会話をするわけではありません。

会話の内容や口調に注意をして話し手を間違えないようにしてください。
読んでいるときに「あれ?」と迷った時などは念のため『ト書き』を入れておくとよいでしょう。

また、会話ではいくつかの表現方法があります。
・符号(!や?など)…「!」は驚きや興奮、「?」は疑問や不安を表します。
・カタカナ…その用語の意味などが良く分かっていない場合に使われることが多いです。
・文末表現…(1)反語 (例)このままで良いのだろうか。(良くないと思っています。)
         (2)希望 (例)明日は晴れてくれ!
         (3)後悔 (例)あんなこと言わなければよかった。

心情と結びついた動作や行動に注意

心情は登場人物の動作や行動からも読みとることができます。
動作や行動は実際の動きで表現するものと慣用句を用いて表現する方法があります。
ただ、動作は「○○をしたから××な気持ち」という風に決まっているわけではありません。

例えば、「急いで家を飛び出した。」という文があった時に心情はいくつでもあります。
喜びのこともありますし不安な気持ちであるときもあります。
前後の出来事によって行動が意味する心情は異なりますので注意してください。

また、決まりきった心情表現としては慣用句(特に体の部位を使ったもの)があります。
例)
 ・肩を落とす…がっかりとした心情を表わす
 ・耳が赤くなる…恥ずかしさやを表わす
 ・青ざめた顔…恐怖を表わす

これらの慣用句は意味が決まっていますので覚えておくと心情の読み取りが楽になります。
心情を読み取るためにも慣用句はしっかりと学習しておいてください。

登場人物の表情や態度から読みとる

登場人物の表情や態度から心情を読み取る方法もあります。
例えば、「にっこりと笑う」というものであれば「うれしい」という心情表現ですし、
「ぶっちょう面をする」であれば「不満」や「不愉快」な心情を表しています。

また、態度で言えば「腕組みをする」は「迷っている」、「考えている」などの表現です。
しかし、これらも一定した決まりはなく前後の出来事や他の心情によって変わってきます。

先ほどの動作や行動も同じなのですが1つのことだけで心情を決めることはできません。
複数の動作や会話の内容などを考えてすべてに当てはまる心情を考えることが必要です。

したがって1つだけの表情の描写だけで心情を決めつけないことが重要ですし、
「こういう表情をした時には自分ならこんな心情だ」と自分に当てはめてもいけません。

心情表現がでてきたらすぐに心情を決めてしまいがちですが、
細かい心情の内容はさておきとりえず心情表現だということだけをチェックしてください。

情景描写から読みとる

登場人物の会話や態度といったように登場人物に関わることとは別に
風景や情景を描写することで人物(主に主人公)の心情を表すことがあります。

特に天気などで表現されることが多く、
快晴であれば「すがすがしさ」を表したり豪雨などだと「つらさ」を評点したりします。

基本的には天気が良いほど人物の心情もプラスであることを意味しており、
天気が悪くなるにつれ人物の心情もマイナスであることを意味しています。

例えば天気の描写が、「晴れ」⇒「曇り」⇒「雨」⇒「晴れ」だったとします。
するとこの物語文では主人公は途中まではつらかったりかなしかったりしますが、
最後にはうれしい気持ちになっていることを示していると考えられます。

情景描写から読み取ることは難しいので、最初は天気などに注目するといいと思います。
また、情景描写から心情を読み取る設問などではその情景描写がプラスイメージなのか
マイナスイメージなのかという大きなくくりで判断すると心情もつかみやすくなります。

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