【国語の達人】中学受験の合否は国語で決まる!読解力を上げる勉強法

紛らわしい語の種類と識別

助詞や助動詞はいくつもの働きや意味を持つものがあり、
これらを働きや意味の違いをしっかりと判断して区別できるようにしておく必要があります。

文法単独設問もしくは文中設問のどちらでも聞かれる可能性があります。
言葉の感覚がある子であれば雰囲気で識別することもできますが、
あまり言葉の感覚のない子の場合は自分なりに識別方法を身につけておく方が確実です。

以下に試験で聞かれやすい「まぎわらしい語」の識別方法をご紹介します。
説明上、用法を書いていますが識別ができれば十分です。

『ある』の識別

存在の『ある』  [動詞]
 例)机の上にある本。…「ない」の反対。
            「存在する」と置きかえられる。⇒机の上に存在する本。

物事の様態を表す『ある』  [補助動詞]
 例)我輩は猫である。  「〜てある、〜である」という形になっている。

不特定のものを示す『ある』  [連体詞]
 例)ある晴れた日のことです。…名詞を修飾する。「晴れた日」を修飾しています。

【識別方法】
1.「存在する」と置きかえられれば存在。
2.「〜てある・〜である」という形なら物事との様態を表す。
3.後ろが名詞なら不特定のものを示す。

『が』の識別

主語を示す『が』  [格助詞]
 例)きれいな花咲いている。…直前が名詞。例文では「花」。

逆接(接続助詞)の『が』  [接続助詞]
 例)目立たない実力はある。…「しかし」の意味。

並列の『が』    [接続助詞]
 例)雨も強い風も強い。…「Aも〜Bも〜」の形になる。

【識別方法】
1.直前が名詞なら『主語』を示す。
2.『しかし』と置きかえられて文中なら『逆接』。
3.「Aも〜Bも〜」という形なら『並列』。

「から」の識別

起点を示す『から』  [格助詞]
 例)学校から帰る…直前が場所を示す名詞。例文では「学校」。

材料を示す『から』  [格助詞]
 例)水は水素と酸素からできている。…「〜を用いて」と置きかえられる。

その後を示す『から』  [格助詞]
 例)母が帰ってきてから出かけます。…「〜の後で」と置きかえられる。

原因・理由の『から』  [接続助詞]
 例)高いから買うことができない。… 「ので」と置きかえられる。

【識別方法】
1.直前が場所を示す名詞なら『起点』。
2.「〜を用いて」と置きえられれば『材料』を示す。
3.「〜の後で」と置きかえられれば『その後』を示す。
4.「〜ので」と置きかえられれば『原因・理由』。

『そうだ』の識別

様態の『そうだ』  [助動詞]
 例)雨が降りそうだ。…自分の予想。

伝聞の『そうだ』  [助動詞]
 例)雨が降るそうだ。…他人から聞いた話。

【識別方法】
「らしい」と置きかえられなければ『様態』、置きかえられれば『伝聞』。

『だ』の識別

形容動詞の一部  [形容動詞]
 例)その国は平和だ。…「とても」を補っても意味が通じる。
             ⇒その国はとても平和だ

断定の『だ』  [助動詞]
 例)それはぼくの本。…「とても」を補うと意味が通じない。
             ⇒×それはぼくのとても本だ。

過去の『だ』  [助動詞]
 例)風邪で学校を休ん。…直前がかならず動詞。例文では「休む」。

【識別方法】
1.直前が動詞なら『過去』。
2.「とても」を補っても意味が通じれば『形容動詞の一部』、意味が通じなければ『断定』。

『で』の識別

場所を示す『で』  [格助詞]
 例)駅待ち合わせをする。…直前が場所を示す名詞

原因・理由を示す『で』  [格助詞]
 例)病気学校を休む。…「〜のため」と置きかえられる。
              ⇒病気のため学校を休む。

手段・方法を示す『で』  [格助詞]
 例)バス遠足に行く。…「〜を使って」と置きかえられる。
              ⇒バスを使って遠足に行く。

形容動詞の一部  [形容動詞]
 例)静か勉強がしやすい。…「とても」を補って意味が通じる。
                ⇒とても静かで勉強がしやすい。

断定の『で』  [助動詞]
 例)彼は先生ある。…「とても」を補うと意味が通じない。
             ⇒×彼はとても先生である。

【識別方法】
1.直前が場所を示す名詞なら『場所』を示す。
2.「〜のため」と置きかえられれば『原因・理由』を示す。
3.「〜を使って」と置きかえられれば『手段・方法』を示す。
4.「とても」を補っても意味が通じれば『形容動詞の一部』、通じなければ『断定』。

『でも』の識別

類推の『でも』  [副助詞]
 例)サルでも分かる。…「でさえ」と置きかえられる。
             ⇒サルでさえ分かる。

逆接の『でも』  [接続助詞]
 例)呼んでも返事がない。…「だけれど」と置きかえられる。
               ⇒読んだけれど返事がない。

例示の『でも』  [係助詞]
 例)映画でも見に行こう。…「たとえば」が補える
               ⇒たとえば映画でも見に行こう。

希望の『でも』  [係助詞]
 例)漢字だけでも満点が取りたい。…「せめて」が補える
                   ⇒せめて漢字だけでも満点が取りたい。

不特定の『でも』  [係助詞]
 例)誰でもできる問題。…「みんな」が補える
              ⇒誰でもみんなできる問題。

【識別方法】
1.「でさえ」と置きかえられれば『類推』
2.「だけれど」と置きかえられれば『逆接』
3.「たとえば」が補えれば『例示』
4.「せめて」が補えれば『希望』
5.「みんな」が補えれば『不特定』

『ない』の識別

不存在の『ない』  [形容詞]
 例)私には力がない。…「ある」の反対語。
            置きかえると反対の意味になるが文としては通じる。

打ち消し(否定)の『ない』  [助動詞]
 例)まったく本を読まない。…「ない」という動詞を打ち消しています。
               「ぬ」に置きかえられる⇒まったく本を読ま

形容詞の一部
 例)参加者が去年より少ない。…「少ない」で一語

【識別方法】
1.「ある」と置きかえて意味が通じれば『不存在』
2.「ぬ」と置きかえられれば『打ち消し(否定)』
3.どちらも置きかえられなければ『形容詞の一部』

『の』の識別

修飾語をつくる『の』  [格助詞]
 例)潮香りがする。…「香り」という名詞を「潮」という名詞が修飾しています。
            「名詞+「の」+名詞」という形になる。

主語を示す『の』  [格助詞]
 例)姉作った料理…「が」に置きかえられる。

名詞の代わりをする『の』  [格助詞]
 例)絵を描くが楽しい。…「〜こと」、「〜のもの」に置きかえられる。

並列の『の』  [格助詞]
 例)受験をやめるやめないと騒ぐ。…「とか」に置きかえられる。
                    「〜の、〜の」という形になっている。

【識別方法】
1.「名詞+「の」+名詞」という形なら修飾語をつくる『の』。
2.「が」に置きかえられれば主語を示す。
3.「〜こと」、「〜のもの」に置きかえられれば名詞の代わり。
4.「〜の〜の」という形なら並列。

『ばかり』の識別

限定の『ばかり』  [副助詞]
 例)ゲームばかりしている。…「だけ」に置きかえられる⇒ゲームだけしている。

程度の『ばかり』  [副助詞]
 例)5分ばかり遅刻した。…「ほど」に置きかえられる⇒5分ほど遅刻した。

完了の『ばかり』  [副助詞]
 例)やったばかりの問題。…「たった今」が補える⇒たった今やったばかりの問題。

原因の『ばかり』  [副助詞]
 例)急いだばかりに転んだ。…「ため」に置きかえられる⇒急いだために転んだ。

【識別方法】
1.「だけ」に置きかえられれば『限定』
2.「ほど」に置き換えられれば『程度』
3.「たった今」が補えれば『完了』
4.「ため」に置きかえられれば『原因』

『らしい』の識別

推量の『らしい』  [助動詞]
 例)明日は雨らしい。…「どうやら」を補うことができる。⇒どうやら明日は雨らしい。

形容詞の一部  [形容詞]
 例)子供らしい無邪気な笑顔…「どうやら」を補えない⇒×どうやら子供らしい笑顔。

【識別方法】
「どうやら」を補って意味が通じれば『推量』、通じなければ形容詞の一部。

『れる・られる』の識別

受身の『れる・られる』
 例)知らない人に道を聞かれる。…「〜に〜れる」の形になる。

可能の『れる・られる』
 例)子供が1人でも帰れる時間。…「〜ことができる」と置きかえられる。

自発の『れる・られる』
 例)昔のことが思い出される。…心情語の後に来る。
  ※「思い出す」、「案じる」、「しのぶ」は頻出。
  「自然と〜」と補える。⇒昔のことが自然と思い出される。

尊敬の『れる・られる』
 例)先生が話をされる。…主語が目上の人。例文の場合は「先生」。

【識別方法】
1.「〜に〜れる」の形なら『受身』。
2.「〜ことができる」と置きかえられれば『可能』。
3.「自然と〜」と補えれば『自発』。
4.主語が目上の人なら『尊敬』。

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